にんにく卵黄と黒にんにく卵黄油、その違いと効果効能
カテゴリー:症状別の効果と効能
人気の栄養食品、にんにく卵黄の歴史
にんにく卵黄は古くから、滋養強壮をはじめ、自然の力を生かした栄養食品として愛用されてきました。日本の歴史にはじめて登場するのは江戸時代、参勤交代で長い道のりを行き来する際に、薩摩藩によって考案され、スタミナ食として用いられたのが最初だといわれています。
滋養強壮の効果があるものの、刺激が強くて摂取しにくい「にんにく」と、同じく栄養豊富で、毎日の生活にもなじみ深い「卵黄」。この二つを組み合わせて「にんにく卵黄」にすることで、双方の効果・効能を併せ持ち、それでいて摂取しやすい健康食品にしたのです。
このような経緯から、にんにく卵黄は当初、九州の南部地域を中心に普及しはじめ、
その効果・効能の多さから、今や全国区の人気食品として愛用されるようになりました。
にんにく卵黄の効果効能について
では、どのような効果・効能があるのでしょうか?主な効果・効能をみていきましょう。
※疲労回復の効果
ビタミンBやアミノ酸を豊富に含むにんにくは、
ご存じの通り、スタミナ食材の代名詞。
その主な有効成分・アリシンは、残念ながら
そのままでは身体に吸収されにくいことが分かっています。
ところがこのアリシン、卵黄に含まれているビタミンB1と
結合することで「アリチアミン」という成分に変化。
身体に吸収されやすくなり、さらに高い疲労回復効果が期待できます。
また、独特のにおいがある生にんにくを大量に食べるのは、なかなかむずかしいもの。
ですから、にんにくの疲労回復効果を十分得るためには、にんにくと卵黄が一つになった、「にんにく卵黄」のようなサプリメントが優れているのです。
※動脈硬化の予防効果
にんにくには、血中の悪玉コレステロールを減らし、
善玉コレステロールを増やしてくれる働きがあります。
血中の悪玉コレステロールを減らすことで、
血管の内側にコレステロールがたまるのを防ぎ、
動脈硬化になるのを防いでくれるのです。
また、卵黄にも乳化作用がありますから、
血管内にこびりついているコレステロールをこそげとる働きがあります。
つまり、にんにく卵黄を摂り続けることで、動脈硬化を防ぐ効果や、
脳梗塞や心筋梗塞などの病気を防ぐ、効果・効能もあると考えられているのです。
にんにく卵黄には、これらの効果・効能以外にも、高血圧や自律神経失調症を予防する効果
がんの発症リスクを下げる効果など、数多くの効果・効能があることが知られています。
にんにく卵黄と黒にんにく卵黄油
そんなにんにく卵黄ですが、では「黒にんにく卵黄油」との違いは何なのでしょうか。
簡単に言えば、にんにく卵黄と黒にんにく卵黄油の違いとは、「材料の違い」です。
にんにく卵黄は、「生にんにく+卵黄」、黒にんにく卵黄油は、「黒にんにく+卵黄油」を材料にして作られているんですね。卵黄を長時間炒ることでできる卵黄油と、生にんにくを1か月かけて熟成醗酵した黒にんにくですから、黒にんにく卵黄油のほうが、手間のかかるサプリメントといえますね。
手間がかかっている分、もちろん期待できる効果・効能もさらにアップしています。
たとえば、黒にんにく卵黄油は遊離アミノ酸(身体で使われやすい状態のアミノ酸のこと)を豊富に含有。しかも、黒にんにく特有の抗酸化成分「S-アリルシステイン」が含まれているため、にんにく卵黄と比べ、高い抗酸化作用(サビつき防止など)が期待できます。
また、卵黄を卵黄油にすることで、ビタミンAの一種「レチノール」がなくなります。
この成分は過剰摂取すると、肝臓に蓄積されて、頭痛や吐き気、疲労感などの原因になるといわれていますから、卵黄油なら安心ですね。
さらに、にんにく卵黄の場合は、「においが気になる」「刺激が強いので、ゲップが出る」という方もいるようですが、黒にんにく卵黄油は、熟成醗酵によってにんにくの刺激がマイルドになっていますから、胃が弱い方でも刺激を感じずに飲んでいただけるようです。
多くの効果・効能で知られる、にんにく卵黄。そのパワーをさらにアップさせ、飲みやすくなっている黒にんにく卵黄油。ぜひ賢く活用して、健康作りに役立てたいものですね。